みなさん、こんにちは!
渋谷アーチェリーONLINEの富田です。
前回は体力不足を露呈してしまったため、射場での練習や近射など弓に触る時間を増やし、第二回コーチングに臨みました。(以下、対話形式で進めていきます。)
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島田:
今回は、前回指導した「姿勢、セットアップ、取りかけ」から、ドローイングを安定して同じ軌道で出来ているかをチェックして、伸び合いでの押し引きのバランスについてを指導します。
伸び合いのポイントは伸びあいと“ズレ”を勘違いしないことです。今、富田さんはアンカリングの後、クリッカーを切るために腕を大きく動かしています。
富田:
引き手は“引く”というイメージが強く、自分でもグッと引いてクリッカーを切ってしまっているように思います。
島田:
後ろから見ていても、明らかに動きが見えています。これでは“ズレ”になってしまうので、良くありません。そこでまずポイントとなるのが、引き手の引き込みです。しっかりと右肩を開くようにアンカリングし、余裕が殆ど無いところまで引き込みます。アンカリングする時のポイントは、セットアップの位置から手首と肘、肩を背中側に回すイメージです。アンカリングした後は、ストリングがアゴを切断する方向に上腕を背中側に力を掛けていきます。これが引き手側の力の掛け方です。
富田:
コーチング以前のアンカリングは、ただストリングを顎に着けるだけになっていたのですが、取りかけとセットアップを指導してもらってから、やっと“アンカーに入れている”という実感が湧きました。今回はしっかりとアンカリング出来ていることが前提になるので、やはり射型を直すためには順序が大切なのですね。
島田:
そして、引き手側と同時に押し手側も押し返してください。ポイントはプレッシャーポイントです。弓の一番深いピボットではなく、親指の付け根の腹の部分で、しっかりと的の方向に押し返してください。とりあえずザックリですが、押し手側はそんな感じです。
富田:
アンカーに入れた後、引き手だけではなく、押し手も利用してクリッカーを切る、という事ですね。
島田:
そうですね。押し手の伸びが出来ているかどうかの指標として、リリース後は押手の掌が自分の方向に向いていること(①)、その際、弓がグリップしている親指と人差し指の上を真っ直ぐ的の方向に飛び出していること(②)、が重要です。
富田:
②のことがあるから今回から人差し指と親指のフィンガースリングに変更したんですね。納得しました。
島田:
あとは、見ているとリリースの後、押し手の腕が下がってしまう癖があるので、弓を押し上げるような押し方をしてください。親指の付け根の腹で、センターロッドが向いている方向に押すのが良いと思います。
富田:
弓の重さに流されて、腕を下げてしまっていたので、リリースした後に気を抜かないように注意します。ちなみに第一回で指導してもらった項目については出来ていますか。
島田:
前回指導した項目については、徐々に良くなってはいますが、まだ手で引いていて、腕を使えて引けていません。的とのラインに肩のラインを合わせるとは言いましたが、取りかけが押し腕に沿って引いてきてしまうと、そこからボディに向かって真っ直ぐドローイングすることになってしまい、上半身のありとあらゆる筋肉で引くことになってしまいます。セット・取りかけの位置を気をつけて、セットアップ時にもう少し体の前で弓を扱うようにしてください。取りかけと押し腕の間に空間を作る感じです。
島田:
また、取りかけの指の付け根の関節(MP関節)が曲がって握り込むと力みになり、引き込みが甘くなるので注意が必要です。
富田:
取りかけを握りこむ形で維持することに集中しすぎて、本当に握りこんでしまっていたようです。手の力を抜くことで、肩をスムーズに使えるようになりました。
島田:
あとは、ドローイングの際に、押し手の肩が入り込まないように注意してください。
富田:
同じく押し手の肩についてなのですが、セットアップの時に肩が上がってしまう感覚があります。肩が上がらなくする方法はありますか?
島田:
セットアップで目線まで上げてから下ろすときに、押し手を下から押されているのを押し返す様にすることで上がりにくくなります。
~暫く実射~
島田:
1射目、2射目のハマった時はとても綺麗に射てているので、それが6射続けられる様にならないといけませんね。
富田:
前より練習量を増やしたので、少しは射てるようになったかと思いましたが、まだまだ足りなそうです。しかし、チェック項目が増えたことにより、外れた時に何がダメだったのかに、気が付けるようになって来ました。セット、取りかけ、セットアップの認識も今回でまた深まったので、引き続き練習を続けます。ありがとうございました。
島田:
押し腕がまだ上がる傾向にあるので、次回は、徹底的に押し腕を下げる方法を指導します。そして、セットからフォロースルーまでの流れを一定に、そして綺麗にしましょう。
富田:
次回も宜しくお願いします。
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さて、今回は新しいことを教わりつつ、第一回目の内容の反芻が出来て理解が深まりました。チェック項目がこんがらがりそうなので整理しながら進めていく必要がありますね。
先週末は島田と同日に大会に出場していたため、試合中に少し射型を見てもらい、肩が丸まっているため右にグルーピングしているから姿勢を真っ直ぐに保つこと、70Mは射角が変わるのでセットの段階で重心を後ろにずらしておくこと等、アドバイスを貰いました。試合中の限られた時間の中で、自分では気付けない事を客観的に見てもらうことは、すぐに問題解明が出来て良いですね。おかげで、後半に向かうにつれて徐々に修正することが出来ました。次回は、射型の指導に加え、試合に向けての心構えなども確認できたらと思っています。
【コーチングスケジュール】
全6回:射場での月2回の技術指導(1回2時間)×3ヶ月。
【ブログ更新スケジュール(予定)】
~島田コーチングブログ~シブヤカップ入賞への道!~ 第一回~
~島田コーチングブログ~シブヤカップ入賞への道!~ 第二回~
~島田コーチングブログ~シブヤカップ入賞への道!~ 第三回~: 7月 第3週
~島田コーチングブログ~シブヤカップ入賞への道!~ 第四回~: 7月 第5週
~島田コーチングブログ~シブヤカップ入賞への道!~ 第五回~: 8月 第3週
~島田コーチングブログ~シブヤカップ入賞への道!~ 第六回~: 8月 第5週
~島田コーチングブログ~シブヤカップ入賞への道!~ 最終回~: 9月 第2週