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2017

02

24 Fri アルティマⅡRCサイトテクニカルノート④
~使ってみよう!アルティマⅡ~

2017.02.24.Fri

アルティマⅡRCサイトテクニカルノート④
~使ってみよう!アルティマⅡ~

ブログをご覧の皆さん、こんにちは!

渋谷アーチェリー製造部門担当の梅澤です。

アルティマⅡRCサイトテクニカルノートの第一話~第三話はお読み頂けましたか?まだお読みで無い方は是非、下記リンクをクリックして頂き、今までの記事も読んでみてくださいね。

【アルティマⅡRCサイトテクニカルノート① ~新しいサイトを作った訳は?~】
【アルティマⅡRCサイトテクニカルノート② ~サイトの重さとバランスって?~】
【アルティマⅡRCサイトテクニカルノート③ ~仕組みとボリュームダウン~】

さて、これまでは主に軽量化についてお話をさせていただきましたが、アルティマⅡRCサイトは軽量化以外にも様々な改良が施されています。最終回の第四話では、使い方も交えて、主な改良点について紹介していきます。

■ウィンデージの目盛り
写真左の現行アルティマRCサイトでは、書き込み可能な白いテープが貼ってあり、ご自身で左右の位置をマーキングして頂く方式でした。写真右のアルティマⅡRCサイトでは、レーザーマーキングされた白い目盛りが入っています。

ウィンデージダイヤル1回転で目盛り一つ分(1/32インチ≒0.8mm)動きます。目盛りの中央の一番長いラインが左右に動かせる幅のセンター位置になります。ウィンデージのダイヤルを回し、センター位置に目盛りを合わせた状態でサイトピン自体を出し入れして、サイトピンの左右位置を決めて頂くと、左右に同じだけ調整の幅を作ることが出来ます。

■ノブとダイヤルの滑り止め
マウントのノブやエレベーション/ウィンデージのダイヤルには、ギュッときつく握らなくてもグリップが得られるよう、滑り止めの加工がされています。これを「ローレット」と呼んでいます。

左の現行アルティマRCサイトのローレットは、「綾目ローレット」という物で、菱形の凸がビッシリ並んでいます。これも必要なグリップ力はあり、悪くはないのですが、つかんだ時の感触がちょっと荒い(ゴツイ)感じでした。右のアルティマⅡRCサイトでは正方形の目が並んだ「クロスローレット」になっています。ゴツイ感触を無くしつつ、しっかりしたグリップが得られ、且つ見た目もスッキリするよう目を細かくし、一つ一つの四角いピラミッド状の山の形に工夫を凝らしています。

■サイトピン固定部の改良
現行アルティマRCサイト(写真上)ではサイトピンをロックするネジの奥にあるパーツ(サイトピンストッパー)は、ネジ穴がサイトピンまで貫通しています。アルティマⅡRCサイト(写真下)では、この部分がサイトピンまでつながっていません。


※矢印部分。見比べると、上の写真はネジ穴の奥に黒いサイトピンが見えますが、下の写真は貫通していないのがお分かりいただけると思います。

またネジと組み合わせるワッシャーは、現行アルティマRCでは平たい薄い物(写真左)でしたが、アルティマⅡRCサイトでは厚みのあるテーパー形状(写真右)になっています。

現行のアルティマRCサイトでは長く使用して頂いている間に、サイトピンをロックするネジを何度も締め込んでいくと、稀にワッシャーが凹んできて、ネジの先端がサイトピンまで届いてしまい、サイトピンが噛みこまれてしまうことがありました。修理は可能ですが、より信頼性を高めるため、アルティマⅡRCサイトでは変形しないぶ厚いワッシャー+貫通していないネジ穴を採用しています。

さらに、サイトピン交換時に現行アルティマRCサイトでは、このサイトピンストッパーがくるくる回転してしまい、サイトピンを通し辛く感じられた方もいらっしゃったと思います。しかし、アルティマⅡRCサイトでは回転しないように改良されているので、サイトピンの交換も、より容易になりました。

■シールのデザイン変更
マウントノブのシールは、大きさと形状はそのままに高級感のあるカーボン調のブラックに、色やデザインを見直しました。

エクステンションのシールは商品名を表示している、大事な部分になります。現行アルティマRCサイトでは透明な基材に金の文字でしたが、アルティマⅡではよりクッキリとさせるため、見る角度で色調が変化するホログラム基材に「ULTIMA」を抜き文字で印刷しています。

■X-LOCKシステムに使用している接着剤をより最適なものに変更
エレベーションバーとサイトブロックのガタツキを無くし、ピッタリ且つスムーズな動作を実現するための、アルティマサイトのコア技術ともなっているX-LOCKですが、動きの調子を取るネジを固定するために接着剤を使用しています。時が経ち、現行アルティマRCサイトを開発した当時に選択した接着剤よりも、X-LOCKに適したものを選べるようになり、固着力や固着力の持続性が良くなっていて、使い始めの状態がより長く保たれるよう改善されています。(この改善は現在の現行アルティマRCサイトやアルティマCPXサイトにも行われています。)
※ご注意:この部分のネジは、いじってしまうことで固着力が弱まってしまう可能性があります。
 特に問題がない場合、ご自身での調整は行わないことをオススメします。

他にも細かい改善点はあり、全てご紹介出来ないのは残念なのですが、アーチャーの方々の使い易さに直接関係するところを書かせて頂きました。

~カーボンエクステンションについて~

さてここで、反対に、現行アルティマサイトから踏襲している部分を紹介させていただきます。

SHIBUYAのサイトは、軽く、強さもあり、振動減衰にも優れるカーボン素材を早い時期から採用しています。現行のアルティマRCサイトと同様に、アルティマⅡRCサイトにも組み込まれているカーボンエクステンションは、「プルトリュージョン」という製法で作られています。

成型方法 プルトリュージョン法(TORAYホームページへ)

何本ものカーボン繊維が、バインダーとなる接着剤の層を通った後に、エクステンションの断面の形をした金型の口の中に入っていき形状が作られ、その後、炉の中を通り固まって成型されます。
この製法では

・バインダーの割合が少なくて済む=カーボン繊維の割合が高い
・全長に渡ってカーボン繊維がつながっている状態に出来る

など、高強度化/軽量化するにあたって多くのメリットがあります。
繊維が途切れなくつながっている方が強度に対しては有利なので、穴を空ける加工などは施していません。

今回アルティマⅡRCサイトを作るにあたって、このカーボンエクステンションのアドバンテージは、10年経った現在でも有効と考え、継続して使用することにしました。
※アルティマⅡRCサイトにはアルミエクステンションのモデル(スタンダードサイト)もございます。
※中空カーボンエクステンションの製法は全く異なります。

ここまで読んで頂いた皆さん、本当にありがとうございます!まだお伝えしたいことは山ほどあるのですが、発売日も明日に迫っていますので、このテクニカルノートもここまでにしたいと思います。つたない文章で分かり難いところや疑問もあったかと思います。ご容赦下さい。

アルティマⅡRCサイトは、明日2月25日(土)より全国のプロショップにて発売になります。現行のアルティマRCサイトをお使いの方もそうでない方も、是非一度、お手にとってご覧頂けたらと思います。もちろん渋谷アーチェリーONLINEの商品ページにも詳しく紹介されますのでご覧下さい。

弓具を通じてアーチャーの皆さんの一助となれれば幸いです。

アルティマⅡRCサイトの商品ページはこちら↓↓↓
【SHIBUYA アルティマⅡRC<リカーブ>485 カーボンサイト】
【SHIBUYA アルティマⅡRC<リカーブ>485 中空カーボンエクステンションサイト】
【SHIBUYA アルティマⅡRC<リカーブ>485 スタンダードサイト】
※ONLINE店では2月24日(金)19時よりご注文が可能です。


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2017

02

10 Fri アルティマⅡRCサイトテクニカルノート③
~仕組みとボリュームダウン~

2017.02.10.Fri

アルティマⅡRCサイトテクニカルノート③
~仕組みとボリュームダウン~

ブログをご覧の皆さん、こんにちは!

渋谷アーチェリー製造部門担当の梅澤です。

先日投稿したアルティマⅡRCサイトテクニカルノートの第一話、第二話はお読み頂けましたか?まだお読みで無い方は是非、下記リンクをクリックして頂き、前回記事も読んでみてくださいね。

【アルティマⅡRCサイトテクニカルノート① ~新しいサイトを作った訳は?~】
【アルティマⅡRCサイトテクニカルノート② ~サイトの重さとバランスって?~】

さて、第二話では【サイトの前方をより軽く出来ればバランスへの影響も少なく強度と再現性も保てる】ことをお話させて頂きました。そこで今回は、どうやってサイトの前側を軽量化しているのか?を詳しく見ていきます。

サイトは小さい部品が沢山組み合わさって出来ています。弓に付ける道具の中では一番部品点数の多い道具と言ってよいと思います。前側だけでも現行アルティマRCは63個、アルティマⅡは55個のパーツで構成されています。これらの部品はサイトピンを取付けたり、上下左右に動かしたり、サイトブロックをジャンプさせたりするための機構を実現するために組み込まれています。
(ちなみに上下動の機構を「エレベーション」、左右動の機構を「ウィンデージ」と呼んでいます。)

アルティマⅡRCの前側は下のCGのような構造になっています。

左の画は外観、右の画は横に切断した断面図です。いろいろなパーツが複雑に組み合っているのが分かるかと思います。この中で体積の大きいパーツは、
エレベーションバーの本体と、

サイトブロックの本体、

の2つになります。(写真はアルティマⅡRCのパーツです。)

体積の小さい部品は、軽量化のため体積を削ろうとしても少ししか削れません。そのため、効果的に軽量化をするには体積の大きな部品から削っていくのですが、エレベーション/ウィンデージ/ジャンプの機構の動作や再現性に影響が無いようにしないとなりませんし、耐久性への影響も最少限にしないといけません。

では、エレベーションバーを例に、現行アルティマRCとアルティマⅡRCの体積の違いを見ていきましょう。

左のグリーンの物が現行アルティマRCの、右側のピンクの物がアルティマⅡのエレベーションバーです。現在のアーチェリー競技では、90mを射つことがほとんど無くなってきたため、バーの全長を10mmほど短くし、上下の手前側の角(矢印部分)を斜めに落としています。また、写真では見えない内側はこのようになっています。

それぞれ、左が現行アルティマRCの、右側がアルティマⅡRCの断面図になります。エレベーションバーの外側は、サイトブロックとのスライド面や、目盛りに必要な面があり、そこを削り取ることはほとんど出来ず、加工が難しくなるため、内側を削ることにしました。重ねた図の赤い部分が、アルティマⅡで削った部分になります。

単純に、削って薄くすることで軽くはなっていきますが、当然強度は下がりますので、実使用上の強度になるべく影響が少ないところを薄くしていく必要があります。ここに関しての詳しい部分は、サイト作りの技術の根幹部分なので社外にはお話出来ないところでもありますが、主な手法としては、

●過去のサイト作りの経験から、厚みが必要なところ、そうでないところを判断する。
●ハイスピード撮影により得られた振動の状況から、厚みが必要な部分、そうでない部分を判断する。
●CAEというソフトウェアを使い、コンピューター上で強度解析を行い軽量化設計に生かす。

といった考え方で軽量化をしていきます。もちろん試作品での実射テストによる確認も行います。

上記の作業により、最終的にエレベーションバーの本体は現行品40.7gに対し、アルティマⅡでは35.5gとなり、-5.2gの軽量化になりました。

さて、一旦軽量化の話からはそれますが、ここでエレベーション部分の改良についてお話しさせていただきます。外見からは分からない部分ではありますが、エレベーションのドライブシャフトを保持する構造が、現行アルティマRCサイトから大きく改良されています。現行品は下記左の画像のように、2箇所で保持していますが、

●エクステンションを固定するメネジに、サポートとなる樹脂のオネジを入れて接着剤で固定しているため、サポートの固定は接着剤の耐久性に依存している。
●樹脂のサポートは、ドライブシャフトのオネジのネジ目に直接接触するため尖った点での接触になる。

という2点は、改善の余地がありました。

アルティマⅡRCでは上記右の画像のように、

●樹脂のサポートはエレベーションバー内部の穴に圧入され、それ以上奥に行かないよう穴には底がある。
●ドライブシャフトの中央部にネジ目の無い部分を設け、そこに樹脂サポートが当たる。

という仕組みに改良しました。これにより樹脂サポートは接着剤に依存せず、点ではなく線でドライブシャフトと当たる構造となり、従来よりも振動や経年変化に強い仕組みになっています。

展示品をご覧になったアーチャーの方から、「ドライブシャフトにネジ目の無い部分があり、この部分にサイトブロックが来た時にサイトブロックのメネジとちゃんと噛み合っているのか心配」との声を頂きました。しかし、サイトブロック側のメネジはドライブシャフトのメネジが無い部分に比べ、十分に長さがあるため、この位置にサイトブロックが来ても、オネジ/メネジは十分な長さで噛み合っていますので、ご安心いただいて大丈夫です。元々の設計に余裕があったので今回の改良を行うことが出来ました。

ここで軽量化に話を戻しますが、サイトブロック本体もエレベーションバーと同様の手法で軽量化を行い、現行品22.5gに対しアルティマⅡでは19.8gとなり、-2.7gの軽量化をすることが出来ました。

下の写真、左のグリーンの物が現行品の、右のピンクの物がアルティマⅡのサイトブロック本体になります。見比べてみると、かなり思い切って削り込みをしているのがお分かり頂けるかと思います。

他にも、ダイヤルやウィンデージ部のスライダー/ブラケット/マウントなども、現行アルティマRCより軽量化しています。現行のアルティマRCサイトをお持ちの方は是非、展示品やWeb上の写真とご自身のサイトと比べてみて下さいね。

さて、次回は軽量化以外で改良したところを詳しく紹介したいと思います。

〔次回 第四話~使ってみよう!アルティマⅡ~ に続く〕


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2017

01

18 Wed アルティマⅡRCサイトテクニカルノート②
~サイトの重さとバランスって?~

2017.01.18.Wed

アルティマⅡRCサイトテクニカルノート②
~サイトの重さとバランスって?~

ブログをご覧の皆さん、こんにちは!

渋谷アーチェリー製造部門担当の梅澤です。

先日投稿した【アルティマⅡRCサイトテクニカルノート① ~新しいサイトを作った訳は?~】は読んで頂けたでしょうか。第1回をまだお読みで無い方は是非下記リンクをクリックして頂き、前回記事も読んでみてくださいね。
該当記事→ 【アルティマⅡRCサイトテクニカルノート① ~新しいサイトを作った訳は?~】

さて、そんな本日は、テクニカルノート第2回~サイトの重さとバランスって?~をご紹介します。

私たち渋谷アーチェリーは、40年以上サイト作りをしています。その間に作られたシブヤサイトのほとんどが“軽さ”を重視して設計されています。過去にはこんなサイトも生産していました。

これは【シブヤAR-10】という1979年に発売されたサイトで、エレベーションバーを極端に短くすることで軽さを追求し、上下への可動範囲の狭さを2段階に設計されたマウントに取付ける構造にすることで補っています。登場して直ぐにダレル・ペイス選手(USA)が当時の世界新記録を樹立したことは長年アーチェリーをやられている方はご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そもそも、サイトは弓の片側に取付けられ、且つ前方に飛び出しています。この部分が重いと弓の前後左右全てのバランスに影響が起きてしまい、スタビライザーのウェイトの調整で好みのバランスにしようとした時に、弓全体が想定より重くなってしまったり、そもそも好みのバランスへ調整出来ないといった事例が起きやすくなります。そのような理由で、渋谷アーチェリーでは、【サイトは(十分な強度/再現性を確保した上で)軽ければ軽いほど良い】という設計思想でサイト作りを行って来ました。

ではサイトを手っ取り早く軽く作ろうとしたらどうなるでしょうか?サイトの部品で一番大きいのはエクステンションです。

これを細くしたり、軽いプラスチックで作ればすぐに軽くなりますが、エクステンションが柔らかくなるので射った時に振動が大きくなってしまいます。使用頻度によっては再現性にも悪影響出てしまう可能性も考えれます。

もう一方で、サイト自体のバランスという問題もあります。サイト全体が軽くても、重さが前方に偏っていれば、アーチャーが弓を持った時に前下方向引っ張られる感覚が強くなってしまいます。ということは、【サイトの前方をより軽く出来ればバランスへの影響も少なく強度と再現性も保てる】ということになります。前出のAR-10サイトや現行のアルティマRCサイトもこのようなコンセプトで設計されています。

今回発表されたアルティマⅡRCサイトは、よりこれを推し進めたサイトになります。サイトの前の部分と後ろの部分をそれぞれ分けて重さを量ってみると下記のような重さとなります

(全て同じサイトピンを取付けての測定)

現行のアルティマRCサイトは

前側が約119g、後ろ側が約99g、合計218g

他社製品Aサイトは

前側が約131g、後ろ側が約78g、合計209g

アルティマⅡRCは

前側が約107g、後ろ側が約97g、合計204g

数字で比べるとサイト全体の重さの差よりも前側/後ろ側の重量比率は結構差があることがわかります。

現行のアルティマRCサイトも前側は軽量なのですが、アルティマⅡはさらに前側だけで一円玉12枚分、全体で一円玉14枚分のボリュームをそぎ落としています。財布の中に1円玉が14枚ある場合には是非出して見てください。結構な量に思えると思います。

サイトの前側は上下左右の可動・固定を行うサイトの要の仕組みがあるのでボリュームを減らすにはその機構に細かく配慮しないとなりません次回は、そんなアルティマⅡの軽量化の詳細と機構の仕組みについて書いていきます。

〔次回 第三話~仕組みとボリュームダウン~ に続く〕


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2017

01

10 Tue 設計者が語るアルティマⅡRCサイト テクニカルノート ①
~新しいサイトを作った訳は?~

2017.01.10.Tue

設計者が語るアルティマⅡRCサイト テクニカルノート ①
~新しいサイトを作った訳は?~

ブログをご覧の皆さん、こんにちは!

ご無沙汰しております。SHIBUYAオリジナル製品の開発をしている製造部の梅澤です。

先日発表を行いましたシブヤのリカーブボウ用サイトとしては約10年ぶりの新作となる、【アルティマⅡRCサイト】について詳しく紹介をしていきます。(発売は2/25〜となります)

今回発表したアルティマⅡは、名前の通り現行のアルティマRCサイトをベースに作られています。これまで、現行のアルティマRCサイトについて皆さんにお伝えする機会が無かった事もあり、まずはアルティマⅡにも引き継がれている現行のアルティマRCサイトのコンセプトや特色について書きたいと思います。

現行のアルティマRCサイトは、2004年のアテネ五輪で量産試作機を数名の選手に使って頂いた後、2005年より発売を開始しました。それ以来、10年以上に渡り世界中のビギナーからトップアーチャーまで幅広く使用して頂き、現在でも販売数が毎年伸びています。ここで新しいモデルを出さなくても良いのでは?と思ってしまう程、皆さんの支持を頂いており、開発・改良・生産に携わった者として、アルティマサイトを手にシューティングラインに立った全てのアーチャーの方々に改めて感謝致します、本当にありがとうございます。

現行のアルティマRCサイトの開発をしていた2003年頃は、サイトブロック(サイトボックス)にロックねじがあり、それを締める事でサイトブロックをエレベーションバー(サイトバー/サイトレール)に固定するタイプが主流でした。【シブヤ デュアルクリックサイト】がイメージしやすいと思います。

一方、トーナメント形式で勝ち上がって行くオリンピックラウンドが1992年のバルセロナの大会で採用されてから10年程経過しており、この試合形式が広まって来た事で1射に与えられる時間がより短くなって来ました。

こんな中で開発を始めた現行のアルティマRCサイトは、下記3つのコンセプトを元に作られています。

①【シューティングライン上でサイトピンの上下左右の調整がより短い時間でおこなえること】

上下左右の可動部にロックねじを無くしダイヤルを回すだけのアクションで簡単にサイトピンの位置調整を可能にすることで実現しています。特に上下の可動部のロックねじを無くすためには、エレベーションバーとサイトブロックがほとんどガタツキ無く且つスムースにスライド出来るように作らないと、発射時の振動でサイトブロックが動いてしまうリスクが出てきます。そのため“X-LOCK システム”という、ガタツキを最小に調整することが出来る仕組みを考案し組み込みました。

②【耐振性が高いこと(緩む所が少ない)】

当時、上下の可動部のロックねじが無いサイトは既に販売されていましたが、収納時にサイトピンを外せるようになっていて、その部分に固定用のねじがあり、またサイトピンの取付けにはナットを使わないとならないため、緩む可能性のあるところが多い印象でした(もちろんこの形式には、サイトピンを取り付けるパーツをサイトピン毎に用意しておけば状況に応じたサイトピンの交換が手早く行えるというメリットもあります)

これらを極力少なくする構成を念頭に立案を進めたところ、マウントのノブ以外は緩む所が無くなり、また“X-LOCK システム”を採用することで発射時の振動によるビビリを少なく抑えることが出来ました。

③【サイトとして十分な強度/再現性を確保した上で、より軽量であること】

当時販売されていた上下左右の可動部にロックねじの無いタイプのサイトは240~250g程の重さがありました。アルティマRCサイトはサイトピンも含め220gを目指し、且つ、サイトの前側(エレベーション+サイトブロック)をなるべく軽く作り、弓に付いたサイトの重さをアーチャーがあまり感じないようにすることを目標としました。①と②は相反することなく、片方にとって良い設計をすればもう一方にも良い結果になりましたが、③を実現するには〔①と②〕とは相反する場合がほとんどで、地道に〔①と②〕が実現出来る範囲で体積が増えないような形状・大きさに設計したり、カーボンエクステンションの断面積を(必要な範囲で)最小限にしたりといったことで実現しています。

こういったアルティマRCサイトのコアとなる部分がアーチャーの皆さんに幅広く支持を頂いたのではないか?と感じており、開発から10年以上経った今もとても大切なことだと受け止めています。一方でその10年の間にあまり見かけなくなったサイトのメーカーがあれば、新しくサイト作りに加わったメーカーもあり、軽いがアルティマとは違うアプローチで作られた製品も現れました。

もの作りの環境でも開発・設計に使うソフトウェアが進化し金属加工の技術やノウハウも使えるものが増えて来ました。そしてアーチャーの皆さんの感覚や求めているものも変化して来ました。

“究極のサイト”という意味で“アルティマサイト”と名付けましたが、どのレベルで究極といえるのか?はもちろん時代が進めば変わってゆきます。こんな新たな状況の中、渋谷アーチェリーとして“アルティマサイトのコアとなっている部分はそのままの方向でさらに進化”“コアの進化を妨げない範囲で使い勝手・デザイン・信頼性を向上”この2つを目指したサイトを新たに作るべき時が来た、という判断をしました。

〔次回 第二話~サイトの重さとバランスって?~ に続く〕


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profile

店長の山本です。
RC・CPを両方経験した選手として面白いと思うことをどんどん紹介していきたいと思います。
宜しくお願いします。
<主な競技実績>
◆リカーブ
【2011年】
山口国体優勝(成年男子)
◆コンパウンド
【2013年】
世界選手権出場
【2014年】
全日本選手権優勝
全日本社会人選手権優勝
【2015年】
全日本室内選手権優勝
全日本社会人選手権優勝
世界選手権出場
【2016年】
全日本室内選手権優勝
全日本社会人選手権優勝
【2017年】
アジアカップ日本代表
世界選手権出場
【日本記録】
50mWラウンド:704点

オンライン店スタッフの富田です。
まだまだビギナーではありますが、知識・実力ともに力をつけ、アーチェリー界を盛り上げていける様、努力して参ります。
宜しくお願いします。

商品センタースタッフの清水です。
ONLINEをご利用いただいている全国のみなさまへ商品と信頼をお届けできるよう、
努力していきます。
宜しくお願いします。

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