≪前回からの続き≫
意識は1つしか有りません。一つのことしか考えられません。TPになるひとは意識が色々な所に飛んで行ってしまうがために、体がうまくコントロールできません。
クリッカー系TPは、エイミングと伸び合いのバランスが大きく崩れています。試合の場面で、何が起こっているのか、説明したいと思います。
練習の時にポンポンクリッカーが切れる選手は、よっぽど外せない練習をしない限り、「狙いこむ」ということはしないでしょう。そして、試合になった時に、急に「外せない」という考えが浮かび、サイトピン・ドットを的の中心に近い所に置こうと努力します。それが、いつもと違う行動、意識を呼びます。
練習の時は、ただの「無意識」で、考えることといったら、弦を引っ張って(弓を押して)クリッカーを落とすことくらいでしょう。しかし、試合では、サイトピンを的につけるという意識が生まれたために、サイトと伸び合いに交互に意識が行きます。
サイトをつける
↓
切れない
↓
伸び合い(リリーサーやクリッカーを意識する)
↓
サイトピンがずれる
↓
サイトピンを的の中心に
↓
切れない
・
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・
アーチェリーの1射に対するパフォーマンスは矢の飛んで行く方向と速度です。それをつかさどるのは、毎射一定の伸び合いという研究結果があります。要は、常に同じような伸び合いをしてれば当たります。
しかし、このように意識が飛び飛びになる人は伸び合いバランスは崩れているので、パフォーマンスの精度にはバラつきが生じるでしょう。
意識をして繰り返し行うことが潜在意識になるということは前回いいましたが、あなたは練習中、全ての射で同じことを考えて練習できますか?
例えば、毎射毎射「肘から肩を垂直方法に力を動かして伸び合う」と一点に集中して射つ。これが、意識的に身体に刻み込む方法です。
ここで、少し話がずれますが、一つの運動動作で意識できるポイントは約3つと言われています。「グリップを決める」「弓を下ろす時にひじに意識」「伸び合いは押し手で」と、このように意識を向けるポイントを3つに絞ることをお勧めします。
では、不安な症状が出てきて、体に意識するとかそれどころではない人は、意識を全く違うことに置き替えましょう。伸び合い・エイミングの際に「乱数」を数えるのは一つの方法です。
3,6,2,5,1,9,4,8,3・・・・ひたすら思いつく数字を頭に思い浮かべて数えてみましょう。
意識は1つのことしか考えられません。きっと、不安もどこかへ消えてしまうでしょう。そして、休んでるときは、好きな食べ物のことや帰ったら何をやろうか、、、と考え、視野をわざと広げて、不安にスポットライトを当てないように意識を分散させましょう。