競技紹介
ルール
アーチェリーを始めるには免許が必要ですか?
免許はいりませんが、危険を伴いますのでアーチェリー場できちんと講習を受けてから楽しみましょう。
アーチェリーは一人でもできますか?
もちろん大丈夫です。個人競技ですので一人でも楽しめます。
アーチェリーは安全ですか?
ルール・マナーを守って正しく行いますので、安全です。
(公社)全日本アーチェリー連盟の"安全のために"に則って行います。
1.私たちは、たとえ矢をセットしていなくても、決して弓を人に向けません。これが、アーチェリー最大のマナー常識です。
2.私たちは、一斉矢取りを励行します。
3.私たちは、アーチェリーに真剣に取り組みます。
4.私たちは、ルールを守ります。
5.私たちは、アーチェリーを自己責任のスポーツであることを 理解します。
6.私たちは、事故撲滅のため、「安全マナー」「事故防止に向けて」などの基本を守って事故ゼロを宣言します。
7.私たちは、指導者・管理者の注意を守ります。
8.指導者は、先ず安全教育から始めます。
9.指導者は、技術と共に、心豊かな人材育成を心がけます。
10.私たちは、相手を誠実に思いやり、尊敬し、真剣に競技して、良いアスリート・心豊かな人になることを宣言します。
素引きとは何ですか?
近射とは何ですか?
距離を取らずに的の直ぐ手前(1~2Mほど)から行射することです。距離があるとどうしても他のことを考えがちですが、近射だと落ち着いて自分の射形(フォーム)と向き合えるので大変重要です。練習前と後にやるとより効果的です。
射程距離はどれくらいですか?
最長で90M、女性は70M迄。初心者の方は近射から徐々に距離を伸ばしていくので安心です。
的紙はどんな種類がありますか?
20センチ×3的(縦三つ目的)・40センチ・60センチ・80センチ・122センチと各種あります。
また、ターゲット用・インドア用・フィールド用などの的紙もあります。
何色が何点ですか?
10点と9点が黄色です。8点と7点が赤色、6点と5点が青色、4点と3点が黒色、2点と1点が白色です。
得点帯以外はM(ミス)と呼び0点になります。
道具
アーチェリーに必要な物は何ですか?
大きく分けると弓本体・矢、そして身に付ける物になります。最終的には全部必要になりますが、 スキーのレンタルのように、射場にある貸し弓具からはじめることも可能な場合が多いです。購入目安の順番は防具→矢→弓の順に揃えられるとよいと思います。 防具とは、タブ・スリング・アームガード・チェストガードの4点セットなどのことです。
クリッカーはいつ頃つければ良いですか?
射型(フォーム)や引き尺が安定してからです。目安としては30M36射で240点~280点が一般的ですが、 クラブや射場によって考え方が違うので、教えてもらっている指導者の方に確認してください。
弓具は安いものから高いものまでいろいろあって、迷ってしまうのですが?
テニスのラケットやスキーの板のように、初心者でもオリンピック選手と同じ物を使用することは可能です。 しかし、使いこなす事を考えると徐々にグレードアップした方が上達の近道になります。高反発の弓や細くて軽い矢は値段も高く、 射ち手の技術やチューニング力を必要とします。 特に矢とリム(弓の上下のしなる部分)は上級者やショップの人と相談して慎重に選んでください。 また逆に、1点2点を争う上級の試合などでは高性能の弓具は大きな武器になります。 そしてそれを使いこなせるように練習することが貴方を上達に導く面もあります。 「使いこなせない」や「物足りない」が無いように、自分のレベルや目標に合った弓具を選びましょう。
サイト(照準器)の動かし方を教えて下さい。
簡単な覚え方として「サイトは外した方向に動かす」と言って、射って的に刺さった位置が上なら上に動かします。 下に刺さったら下に動かします。右なら右に、左なら左に動かします。練習や記録を重ねながら、外れた度合いに応じた自分なりの目安を探しておきましょう。
サイトの重要性を教えて下さい。
サイトは狙った場所に矢を正確に導くためのアーチェリーで最も重要な精密機器です。 サイトに求められるのは組み立時の再現性と操作時の正確性です。耐衝撃性も必要とされます。 これは、弓から外す→取付けるを繰り返したり、 時速200kmから時には300kmを超える矢の発射の衝撃を受けてもぐらついたり照準点の位置が動いてしまったりしないこと です。つまり、軽量でも耐久性が低かったり、頑丈でも重すぎてはダメです。
上下リムって同じ形ですか?
基本的に形は同じですが強さが微妙に違います(上下で異なります)。 ハンドル上部に取り付けるリムは「アッパーリム」や「トップリム」と呼ばれ、 下部に取り付けるリムは「ロアーリム」や「ボトムリム」と呼ばれます。一般的にはアッパーリムにメーカー名、 ロアーリムにモデル名が表示されています。
防具
タブのサイズの選び方について教えてください
まずは指を止め具に一番奥まで入れた状態で、 皮が中指の第一関節までカバーされていればOKです。 弦に取りかけた状態で中指が隠れるサイズが基準です。アンカーに入れた状態で、タブの上側、 下側が短か過ぎないか、もしくは余り過ぎないかを確認することも大切です。
矢
始めたばかりだけどアルミ矢とカーボン矢どちらがよいですか?
始めたばかりであれば、まずはアルミ矢がお勧めです。 アルミ矢であれば、もし的以外の場所を射って曲がってしまった場合にもお店に持ってきて頂ければ修理することも可能です。 一方、カーボン矢は軽くて矢飛びが良いので、試合等で長い距離を射つ上級者には必須のアイテムです。カーボン矢に変える一つのタイミングとしては、 30M(36射)で300点を超えるくらいが一般的な基準となります。
矢は1本からでも買えますか?
もちろん大丈夫です。1本以上、何本でもOKです。ただし、練習中や試合中の不測の事態も想定し、6本以上での購入をおすすめしています。
矢を注文したいのですがどうすれば良いですか?
最寄のアーチェリーショップへ弓具一式をお持ちになってみてください。 なぜなら、弓を組み立て、引き、正確な引き尺や実質ポンドを測ることで購入する矢のサイズを決めていくためです。また追加の矢の場合は、 見本の矢を1本お持ちいただくのが確実です。しかし使用した矢と未使用の矢はサイズが同じでも矢の硬さが微妙に違い飛びに影響が出ることもありますので、なるべく混ぜて使わないほうがよいと言えます。
チューニング
サイドロッドをつけるタイミングはいつですか?
指導者によってさまざまですが、例えば、重さに慣らさせるために最初から持たせるように指導する方もいれば、 射型(フォーム)が安定するまでセンターロッド一本でと仰る方もいます。
ピポッドポイントとは何ですか?
グリップの一番深いところ。押し手(弓を握った手)と弓が唯一接するところのことです。
ストリングハイトとは何ですか?
ピポッドポイントからストリングまでの最小の距離のことで、ストリングに対して直角の距離になります。
ティラーハイトとは何ですか?
上リムとハンドルの切れ目からストリングの最小地点までの距離のことです。 下リムからストリングまでの距離も同様の言い方です。
ストリングハイト/ティラーハイトの適正値を教えて下さい。
使用されている弓具にもよりますが、ストリングハイトの基本値は64の場合=7-3/4インチ~8-1/2インチ、 66の場合=8-1/4インチ~8-3/4インチ、68の場合=8-1/2インチ~9インチ、70の場合=8-3/4インチ~9-1/4インチとなります。
Tゲージという専用の定規を使って測定します。 あくまで基本値ですので、いくつの数値で何点出たと記録していくと自分なりのストリングハイトが導かれます。 ティラーハイトは上下の差が0~3/8インチに保つのが一般的です。(=
上リムからストリングまでの距離と下リムからストリングまでの距離の差)
よく聞く66とか68とは何ですか?
弓具の長さ(伸展長とも呼ばれます)のことで、リムとハンドルを組み合わせた際の全長を2桁の数字で表します(インチ表記)です。代表的な組み合わせは長さ順に、 ショートハンドル(H23)/+ショートリム=64インチ、 +ミディアムリム=66インチ。ロングハンドル(H25)/+ショ-トリム=66インチ、 +ミディアムリム=68インチ、+ロングリム=70インチ、 エクストラロングハンドル(H27)/+ショートリム=68インチ、+ミディアムリム=70インチ、+ロングリム=72インチ、などとなります。
最初の目標としては何点くらいが適当ですか?
まず初めの目標は上達して(段階を経て)30Mの距離で射てる様になる事でしょう。 30Mで36射の合計点数が200点を超えると全ア連公認のグリーンバッヂを申請・取得する事が出来ます。 また次の目標は50Mですが、多くの公共のアーチェリー場では認定制度があり、 場所によって異なりますが30Mの認定試験で240~270点を超えると認定証が発行されて50Mを射てる様になります。
シューティング
サイトピンの狙い方?
上からゆっくり下ろしてきます(下から上げてくる方もいます)。狙いこみすぎないように真ん中をぼやっと狙う方や、サイトピンのリング(ハウジング)を的の外側の円に合わせるアーチャーもおります。自分なりのスタイルを確立していくのも楽しいですね。
グリップが安定しないのだけど?
正しいグリップ(握り方)をしていてもいまいち安定しない場合には、グリップ自体の種類や形状を見直すことも考えられます。モデルによりますがメーカーのオプションとして違うタイプのグリップが用意されている場合がありますし、 グリップを専門で製作しているメーカーのグリップなどもあります。 また、グリップの種類を変えずに安定させるために、グリップに貼り付ける専用の滑り止めテープもあります。
何ポンドあれば、90M(最長射程距離)に届きますか?(女性の場合は70Mが最長です)
矢の長さと引き尺にも寄りますが、競技用のカーボンリムを使用して実質ポンドが34~36ポンド程度は必要です。また、 十分な精度とスピードのあるカーボンアローの使用が必須です。女性の場合(70M)でもおよそ30~32ポンドは必要になってきます。 ポンドアップには筋肉トレーニングなどで基礎体力をアップしながら、素引きや ゴム引きなどアーチェリーに必要な筋肉を付けていくことが重要です。セラバンドとセラチューブなどのトレーニング用品も販売していますので、お好みで使い分けてみてください。
練習
アーチェリーはどこで練習出来ますか?
上達するための近道を教えて下さい。
まず自分に合った弓具を使いましょう。弓には強さや長さ、重さが、矢には長さの他にスパイン(硬さ)の種類があります。 弓具を正しく使用した上で、自分の体がどう動いているかを客観的に知ることも大切です。動いてはいけない部分(頭の位置・重心・下半身・両肩の位置・グ リップなど) と一定に動かす部分(引き手・押し手・背中)をコントロールすることが重要です。
試合について
試合に出たいのですがどうすればよいですか?
オープン参加可能な試合(○○オープンなどの名称の大会)や、各市町村や協会で毎月行われる月例会などは自由に参加できますが、 (社)全日本アーチェリー連盟公認の公式試合には、各地域の協会より加盟登録をしないと参加できません。毎年決まった時期に加盟の登録や更新がなされますので各自お問い合わせください。
試合は雨でも行いますか?
アーチェリーは基本的に、雷、災害以外の場合には行われます(審判の判断にもよります)。そのため、普段から悪天候の対策もしておくのがよいでしょう。 また冬季などには、天候に左右されないインドアの試合も多くあります。
その他雑学
アーチェリーはどこで発祥したのですか?
「弓と矢」を使用した狩猟は世界中に存在しますが、「アーチェリー」の起源はヨーロッパです。 地中海沿岸が発祥地と言われています。競技スポーツとしてイギリスで確立した後、近代スポーツ(オリンピック競技)として弓具面でも技術面でも飛躍的に発 達させたのはアメリカです。現在ではヨーロッパ、アメリカはもちろん、日本や韓国をはじめとしたアジア諸国、その他多くの国でもアーチェリーが楽しまれて います。